966名無しさん@おーぷん2018/04/08(日)00:52:11ID:hx9
大黒柱を亡くし、貯金もあるけれどそれだけで全てを賄うには遠い。
母は俺を養うために飲み屋で働き始めた。
呑兵衛だった父の飲み友達が何軒か店を経営していて、そこに雇って貰えたらしい。


だけれど、叔母はそれを信じなかった。
夜に働きに出る母を見て、風俗店で働いているものと決めつけた。
時折俺と母が住むアパートに顔を出しては母を「売春婦」と罵った。

「いくら離縁したとは言っても兄さんの元妻がこんな売女だなんて恥ずかしい」

という言葉を良く覚えている。
父とは上記の通り死別なのだけれど、叔母の中では母は父に愛想をつかされて追い出された事になっているらしい。


叔母の嫌らしい所は、気の弱い母しか家に居ない時間帯を狙って来る所。
若くて体力のある男である俺が学校から戻る前にそそくさと帰っていく。

俺が気付けたのはたまたま風邪で休んでいた時にぶち当たってくれたお陰。
力づくで追い出した後に母に話を聞いて、やっと知れた。

心配させたくなくて黙っていたと泣く母を見て、叩き出すんじゃなくその場で殺しておくべきだったと本当に悔やんだ。








967名無しさん@おーぷん2018/04/08(日)00:53:32ID:hx9
追い出しに成功した後は叔母の干渉は無くなった。

大きなストレスの原因から解放されたからか母も段々と顔色が良くなり、明るい振る舞いも増えた。
見えると辛いからと仕舞い込んでいた家族三人が写った写真立てがいつの間にか表に出たり。
ちょっと余裕が出来たからと、父と行けなかった家族旅行に出かけたりもした。

そうして、十年以上も何事もなく平和だった。
時間というのは本当に優しいもので、俺が抱いていた怒りは小さくなって殆ど意識しないほどになっていた。



このまま暮らしていられればそれで良かったのに、今年の頭に叔母から従兄経由で連絡があった。
どうしても話したい事がある、と。

勿論俺は断った。
あの叔母のせいで俺も母も本当に無茶苦茶に傷付いた。
これ以上人生をかき乱されたくないというのが正直な気持ちだった。

だけれど従兄はしつこく食い下がって、最終的に叔母の現状を教えてくれた。


末期の癌で、余命宣告もされてもう長くない。
そんな状態で、死ぬ前に俺と母にどうしても話をしたいと言っている。

従兄は叔母の最期の願いを叶えたかったらしい。


数日時間をもらって悩み、母には知らせず、俺だけで良いならと顔を出す事にした。








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1001オススメ記事@\(^o^)/2018/07/11 14:02:00 ID:gossiptale