512名無しさん@おーぷん2014/11/30(日)18:42:25ID:Lkq
帰りの道中、家が近づくに連れて足取りが重くなった。
俺は最寄で見た車中の嫁の姿を必死に思い出そうとしていた。
どんな表情をしていたのか、運転席には誰が乗っていたのか、いくら記憶を辿ろうとしても駄目だった。
そのときはまさか嫁の浮気なんて疑念は微塵もなかったのだから無理もない。
帰宅すると娘が模試で初めて志望校合格圏に入ったのだと嫁が凄く喜んでいた。
嫁の表情からは罪悪感など微塵も感じられなかった。
俺が手渡された模試の結果に目を通していると、嫁に促された娘が照れくさそうに自室から出てきた。
俺は絶対に(志望校は)無理だと思ってたと言うと、嫁は頑張ったもんねと娘の肩を叩いた。
思春期ですっかり俺と会話を交わさなくなった娘はそれでも喜びの表情を隠さず、これから克服すべき点を饒舌に説明してくれた。
意気揚々と自室に戻っていく娘を見送りながら、こうやってどんどん子供は成長していっちゃうんだなと見当はずれな事を呟いた。
後たった五年で二十歳だと嫁が応えた。
娘の成人した姿を思い浮かべた。
例の一件が過ぎり複雑な胸中でいると、娘が出ていっても私が居るじゃないと言って背中を叩かれた。
嫁の表情に嘘はないように思えた。
いや、むしろ社長夫人が何らかの悪意を持っていて捏造した情報を俺に提供してきたのではという疑念さえ沸いてきた。
やっぱりあの報告書を貰っておけば良かったと後悔した。








1001オススメ記事@\(^o^)/2018/07/12 07:02:00 ID:gossiptale